一目でわかる比較表
| 比較項目 | 訪問介護 | 居宅介護 |
|---|---|---|
| 根拠法 | 介護保険法 | 障害者総合支援法 |
| 対象者 | 要介護認定、要支援認定を受けた者 | 障害支援区分1以上の障害者、障害児 |
| 法人格 | 株式会社、合同会社、一般社団法人など法人格が必要 | |
| 管理者 | 専従かつ常勤で1名必要 | |
| サービス提供責任者 | 常勤で1名以上必要 | |
| 訪問介護員 | 常勤換算2.5名以上 | |
| 設備基準 | 事務室・相談スペース・手洗い場 等 | |
併設が経営を強くする理由~障害福祉における「65歳の壁」とは?
利用者にとっての「壁」
65歳になると、原則として「居宅介護」から介護保険の「訪問介護」へ切り替えなければなりません。
慣れ親しんだヘルパーや事業所が訪問介護に対応していない場合、強制的に事業所を変更せざるを得ず、生活リズムが崩れるリスクがあります。
事業所にとっての「壁(経営リスク)」
もし貴社が「居宅介護(障害)」のみの指定しか持っていない場合、65歳になった利用者は他社の「訪問介護」へ流出してしまいます。
- 併設していない場合: 利用者が65歳になると、自動的に「顧客離脱」が発生します。
- 併設している場合: 「居宅介護」から「訪問介護」へ自社内で契約をスライドさせるだけでOK。利用者を一生涯サポートし続けることができ、経営の安定化(LTVの向上)に直結します。
要件その1:法人格が必要
法人格が必要となります。株式会社や合同会社、NPO法人、一般社団法人などが一般的です。
訪問介護: 介護保険法に基づく居宅サービス事業
居宅介護: 法に基づく障害福祉サービス事業
※一例ですので法人新規設立時には事前に指定窓口にて確認をおねがいします。
要件その2:人員の数と資格要件
管理者、サ責、介護員の3種の役職が必要です
常勤で1名が必要。資格要件は特になし。同一事業所内のサ責や他職種との兼務は可能。
常勤で1名以上(利用者数40名ごとに1名追加)が必要。介護福祉士または実務者研修修了者であることが必要。看護師、准看護師でも可。
※居宅介護従事者基礎研修修了者では訪問介護のサ責にはなれません。
常勤で1名以上必要。介護福祉士または実務者研修修了者、居宅介護従事者基礎研修修了者であることが必要。看護師、准看護師でも可。
※介護福祉士、実務者研修は、訪問介護と居宅介護のサ責が兼務可能です。
サ責は次のいずれかに該当する人数を置く必要があります。
- 利用者数40人ごとに1人
- サービス提供時間450時間ごとに1人
- 従業者数10人ごとに1人
管理者を除き、常勤換算で2.5名以上必要。(管理者とサ責が兼任の場合はサ責分の時間は算入可能)
以下の資格のいずれかが必要。
- 介護福祉士(国家資格)
- 介護職員実務者研修(旧:ホームヘルパー1級 / 介護職員基礎研修)
- 介護職員初任者研修(旧:ホームヘルパー2級)
- 看護師・准看護師
- 旧・介護職員基礎研修
- 旧・ホームヘルパー1級・2級
- 介護福祉士(国家資格)
- 介護職員実務者研修(旧:ホームヘルパー1級 / 介護職員基礎研修)
- 介護職員初任者研修(旧:ホームヘルパー2級)
- 看護師・准看護師
- 旧・介護職員基礎研修
- 旧・ホームヘルパー1級・2級
- 居宅介護従事者養成研修(基礎課程・初任者課程)
2.5人基準とは?
ヘルパーの頭数を人数ではなく時間の合計でカウントするという考え方です。
常勤者を週40時間とした場合、2.5人分=週のべ100時間分のヘルパーが勤務している必要があるということです。
常勤者は週40時間の勤務とする。
| スタッフ構成 | 役割 | 勤務時間 | 常勤換算値 |
|---|---|---|---|
| あなた(代表者) | 管理者 | 週40時間中10時間 | 0 |
| あなた(代表者) | サ責 | 週40時間中30時間 | 0.75 |
| スタッフA | 訪問介護員 | 週40時間(常勤) | 1.0 |
| スタッフB | 訪問介護員 | 週40時間(常勤) | 1.0 |
| 合計 | 2.75 |
| スタッフ構成 | 役割 | 勤務時間 | 常勤換算値 |
|---|---|---|---|
| あなた(代表者) | 管理者 | 週40時間 | 0 |
| スタッフA | サ責 | 週40時間 | 1 |
| スタッフB | 訪問介護員 | 週20時間(パート) | 0.5 |
| スタッフC | 訪問介護員 | 週20時間(パート) | 0.5 |
| スタッフD | 訪問介護員 | 週20時間(パート) | 0.5 |
| 合計 | 2.5 |
要件その3:設備基準
基準は共通で、両方の指定を取る場合共用できます。
| 設備項目 | 要件・ポイント | 併設時の扱い、その他 |
|---|---|---|
| 事務室 | 事務机、椅子、キャビネット等が配置できる広さ。 | 共用可能。自宅兼事務所の場合、「生活スペース(リビング等)」を通らずに事務室へ入れる動線が必要。 |
| 相談室 | プライバシーに配慮すること。個室が望ましいが遮蔽物で区切られていればよい。 | 共用可能。高さ1.6m以上のパーテーション等で「外から相談者の顔が見えない」「声が漏れにくい」事が必要 |
| 受付・待合 | 利用者が来た際に座れる場所。 | 広さにより相談室と兼用でも可 |
| 手洗い・手指消毒 | 流水、石鹸、ペーパータオル、手指消毒液の設置。 | 共用可能。トイレの手洗い場とは別に設置が必要。 |
| 鍵付き書庫 | 個人情報(契約書・記録)を保管するため必須。 | 共用可能ではあるが、分けることが望ましい。 |
| その他備品 | 事務机、椅子、電話、FAX、PC、プリンター、掲示板(ホワイトボード) | 机椅子は最低常勤スタッフ分は必要。 |
詳細解説:ここが審査で見られるポイント!
相談スペースの「秘匿性」
最も修正指示が出やすいポイントです。
- 視覚的遮断
-
パーテーションの高さは十分か(一般的に160cm以上が目安)
- 聴覚的配慮
-
事務机との距離が近すぎないか。
- NG例
-
ただテーブルを置いただけの状態。相談者の顔が入り口から丸見えだとアウト。
事務室の「専属性」と「動線」
自宅兼事務所や、多角経営(他事業と同じフロア)の場合に厳しく見られます。
- 区分け
-
他の事業(例:ケアプランセンターや一般企業)のスペースと、パーテーション等で明確に区切られているか。
- 通り抜けNG
-
「居宅介護の事務室を通らないと、トイレに行けない」「他人の居住スペースを通らないと事務室に入れない」といった動線は認められません。
鍵付き書庫の「固定」と「区分け」
- セキュリティ
-
鍵がかかることは当然として、地震時の転倒防止措置(L字金具など)まで写真に写っていると非常に印象が良いです。
- 管理
-
「介護保険」と「障害福祉」の契約書が混ざらないよう配慮されているか。
手指消毒・感染症対策設備
コロナ禍以降、最も厳格になったポイントです。
- 専用性
-
手洗い場に「石鹸」「手指消毒液」「ペーパータオル」がセットで設置されていること。
- NG例
-
布のタオルでは不可とされます。
掲示板(運営規程等の掲示)
- 閲覧可能性
-
利用者やスタッフがいつでも見られる場所に、運営規程・重要事項説明書・苦情受付窓口が掲示されているか。
要件その4:運営基準比較表
「運営基準」は、指定を受けた後に実地指導(監査)で最も厳しくチェックされる、いわば「事業運営のルールブック」です。
訪問介護(介護保険)と居宅介護(障害福祉)では、書類の名称や保存期間などが違ってきます。
| 比較項目 | 訪問介護(介護保険) | 居宅介護(障害福祉) | 併設時のポイント |
|---|---|---|---|
| 個別計画書 | 訪問介護計画書 | 居宅介護計画書 | 書式は別々ですが、内容は連動させる必要があります。 |
| 同意の取得 | サービス提供前に書面で同意 | 契約書・重説を用意し、セットで締結。 | |
| サービス記録 | サービス提供ごとに作成 | 記録様式を共通化し、チェック項目で分けるとよい。 | |
| 同居家族への提供 | 原則禁止 | 親族雇用を検討する場合は要注意。 | |
| 記録の保存期間 | 原則完結の日から5年間(自治体による違いあり) | 5年で統一して管理するのが安全です。 | |
| 苦情解決・事故報告 | 自治体・国保連への報告体制 | 自治体への報告体制 | 報告先リストを1枚にまとめて掲示。 |
| BCP・研修・会議 | 策定・実施が完全義務化 | 合同で開催・策定が可能。 | |
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